静岡県伊東市/湯川鹿島神社

 

静岡県伊東市/松原八幡神社

 
 

2009

平成21年 10月15日(日)

静岡県伊東市/湯川鹿島神社
(しずおかけんいとうし/ゆかわかしまじんじゃ)
静岡県伊東市観光協会のHPや日本の祭り関係の写真誌で承知した神輿を見に行ってきた。
JR伊東線の伊東駅からほど近い海で海中渡御すると聞いていたので、そちらの時間に行ったのだが、次の松原八幡神社と同様に10月14日・15日が祭礼日で、14日に宮出ししてお仮屋におき、今日15日に海中渡御を行って還御するらしい。鹿島神社のお仮屋は伊東駅から5分弱で出る国道(海に面している)の一つ手前の脇道の会館に有って、そこから行列を組んで海浜に下りる。オレンジビーチと呼ばれる海浜である。32名と決まった人数の白丁・黒烏帽子の若衆が神輿を海を背に向けて、すなわちバックする形で海に入っていく。意外にすぐに深くなるので30〜40メートルほどバックすると神輿は台輪が見えなくなった。白丁も顔と黒烏帽子だけが見える感じだ。そのような状態で相当な時間を海中に浮いているといえば良いのだろう。潮の関係で心持沖合いに流され始めると2名の白丁(黒烏帽子のまま)がワイヤーを持って海に入り、海中を泳いで神輿に向かう。
やや暫くの後に神輿に到着し、神輿にワイヤーを掛け終わると、砂浜で待機していた連中がワイターを引く。そうして神輿が浜の方に引き寄せられてきて、足が立つ場所で肩が入り、海浜を担ぎ、次の場所でまた海に入っていく。同様な所作の後に浜に上がり、竹矢来の張られた場所に一旦降ろす。すると神事が行われて、祝詞奏上後に巫女によって浦安の舞が奉納される。その後に別の白丁・黒烏帽子の者10名ほどによって踊りが行われ、それが結構な所作で見ごたえが有った。その後にこれは長老によって祝い唄が唄われて終了すると神輿を上げて、先ほどと同様に海に三度目の海中渡御が行われる。そして浜に上がってきて、行列を組んで当年年番の町会だけを渡御した後に還御されるということである。
神輿は3尺3寸ほども有ろうかと思われる江戸風神輿だが詳しくは聞き漏らした。
一番の関心事は以上のような祭礼にまつわる一連の所作の保存と伝承だとのことで、こうした所作と伝統が伝承されていくことは嬉しい限りであれる。書き忘れたが神輿が海に入り始めてから上ってくるまでと、行列の間中、男女子供によってほら貝が吹かれている。
平日の祭礼でこれだけ多くの人を参加させることも大変なことだろうと思われる。以上の海中渡御の時間は9時半にお仮屋出発で、終了が11時30分くらいである。

静岡県伊東市/松原八幡神社

(しずおかけんいとうし/まつばらはちまんじんじゃ)
こちらの神輿の方はいわば関西風で台輪は3尺くらいだろう。同じ海浜で鹿島神社の神輿が戻ったあと、12時丁度にお仮屋を出発して行列を組んで浜に降りてくる。こちらも鹿島神社とほぼ同様な動きで2回の海中渡御を行って一旦降ろす。一寸違うのは鹿島神社神輿よりもっと沖合いに神輿を持っていくことでカメラ的には300ミリ望遠で丁度神輿が一杯に入るくらいの距離だ。もう一つは神輿を引っ張りに行くのがワイヤーではなくて、ロープ(網)だということと、神輿まで届ける役目の者が潮の流れによって7名ほどになることだろう。一旦降ろした後については退散してしまったので、承知していない。
神輿があれだけ沈んで見えるということは写真的には絵になりにくいのは皮肉だった。
ただ、両社とも観光目的のHPでみるより、はるかに祭礼の行事が伝承されていて、神輿の海中渡御もそれら神事の一環に過ぎないということは、来てみて初めて承知したことで民俗学的にも貴重なことだと、つくずく思った。
(斎藤力・さいとう つとむ)

 

 

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